Apollo Manroku

2010年以前に書いた記事の過去ログ

縦書きブログ 2008年3月9日

Filed under: Internet — アポロ @ 04:33

先の記事で触れた「縦書きブログ」について少し感想などを書いておきたいと思います。

まず、「渡辺容子ウェブログ」のような旧バージョンの縦書きブログ Ver.1(以下 Ver.1 と書きます)ですが、アポロ漫録と同じようにスタイルシートで縦書きにされています。アポロ漫録の縦書きの記事は IE 以外のブラウザでは横書きになってしまいますが、Ver.1 では IE 以外のブラウザの場合にはフラッシュというプラグインによる表示に切り替わり、縦書き表示が可能になっています。この点では優れていると言ってもいいのですが、このフラッシュは非常に使いづらく、実用的ではありません。場合によっては表示されないこともあり、動作は非常に不安定です。

IE 以外でも縦書きにしようという努力は買いますが、ここまで使いづらいと IE 以外のブラウザの利用者は「もう二度と見たくない」と思ってしまう人も多いのではないでしょうか。これではせっかく縦書きにしても意味がありません。むしろ横書きで表示された方が閲覧者に対しては親切です。

Ver.1 のフラッシュによる表示は論外なので、IE 限定のスタイルシートによる縦書きについてもう少し書いておきます。

Ver.1 のブログを IE で実際に見て多くの人が感じたと思いますが、スクロールがかなり重たくなっていますIE の設定で「スムーズ スクロール」を有効にしている場合にはスクロールすると画面が大きく波打つような感じで、動作ももたつくと思います。「スムーズ スクロール」を無効にすることで、ある程度は高速化されますが、スクロールがスムーズでなくなるのですから、当然ながら文章の閲覧の快適さは失われます。特に「渡辺容子ウェブログ」のような長文の場合には非常に読みづらいものとなってしまいます。

ところが、Ver.1 と同じようにスタイルシートで縦書きにしているアポロ漫録の縦書きの記事はどうでしょう? スクロールしても画面が大きく波打つこともなく、スムーズで快適だと思います。同じスタイルシートによる縦書きでも、きちんと作ればこのようにスムーズなスクロールが可能なのです。

この Ver.1 を見た人の多くは「縦書きのブログは読みづらい」という感想を抱いてしまったことでしょう。これが縦書きに対する偏見や固定観念となってしまって、多くの人に「ブログでわざわざ『読みづらい』縦書きになんかしたくない」と思わせてしまっているような気がします。

これでは縦書きを普及させるつもりで開発した縦書きブログが、逆に縦書きの普及を妨げているようなものです。コンテンツ・ファームさんはこのようなひどいものを年以上も前から提供し続けてきたわけですが、その期間はあまりにも長すぎたと思います。縦書きブログ Ver.2(以下 Ver.2 と書きます)の開発で問題点を改善したつもりかもしれませんが、これではまだまだ不十分です。

ブログは、たとえ縦書きになっても、横書きと同様に快適に閲覧できるものでなければなりません。Ver.1 Ver.2 は、そのような最も重要な条件を満たしていないのです。

今後は Ver.1 の提供は終了して Ver.2 に移行していくと思われますが、その Ver.2 の出来栄えはどうでしょう? Ver.2 の縦書きブログ「八軒屋南斎 その日その日らく描き絵巻」をご覧になってみてください。

Ver.2 では IE 限定のスタイルシートは使用せず、どのようなブラウザでもフラッシュで表示されるようになりました。どうやら、コンテンツ・ファームさんは縦書きに固執するあまりに間違った方向に突っ走ってしまったようです。

フラッシュは Ver.1 のような使いづらいものではなく、新しく開発された使いやすいものになっています。なかなかよくできているのですが、利点はつしかありません。マウスのホイールでスクロールできることと、文字にアンチエイリアシングのかかった綺麗なフォントを使用できること。それだけです。それ以外はむしろ以前よりひどくなったといってもいいくらいです。

まず、ページを開いてみてすぐに感じると思いますが、フラッシュがダウンロードされるまで何も表示されません。ダウンロードの時間はインターネットの回線速度によるとは思いますが、通常のテキスト形式に比べると何倍も待たされることになります。もう、この時点で嫌になります。

ブログのレイアウトは記事ごとに段組形式となり、見た目上はアポロ漫録と同じになります。つまり、横スクロールと縦スクロールが混在したページ構成となるわけで、これは好き嫌いが分かれるかと思います。

アポロ漫録の場合は元が横書き用のブログなので、縦書きにする場合には段組レイアウトにする以外に選択の余地はなかったのですが、最初から縦書きを想定してデザインされるブログであれば、わざわざ非合理的な段組レイアウトにする必要などなかったはずです。(その点では、Ver.1 のレイアウトのほうが合理的でした。)

通常の横書きのブログでも、サイドにサブコンテンツのモジュールなどを配置することはあっても、記事そのものを段組でレイアウトしたものは存在しません。それと同じように、縦書きだから段組でも良いなどということはありえないわけです。

ウェブコンテンツにはウェブコンテンツなりの、最適な表現方法というものがあります。開発者は、そういったことをもっと真剣に考えるべきです。

各記事は長文になると横スクロールして読むことができるのですが、Ver.1 の時のように大きく波打つことはありません。ただし、ブラウザの設定に関わらず、スムーズ スクロールは有効になりません。行ごとにカクカクと表示されます。あまり読みやすいとは言えないですね。

マウスのホイールによるスクロールもできるのですが、記事の中に画像などがあるとそこで引っ掛かってスクロールができなくなってしまいます。このような場合にはかなりイライラしますね。

しかも、スクロールはマウスの操作以外ではできません。キーボードの操作は一切受け付けないのです。これは非常に大きな減点です。

マウスでのスクロールは快適ではないし、キーボードによる操作もできない。これではとても記事を読む気になれません。

文字が綺麗に表示されるようになったのはいいのですが、それと引き換えに、「文字の大きさを変えられない」という非常に大きな問題を引き起こしてしまいました。これはもう最悪です。

いくら文字が綺麗でも、閲覧者のパソコン環境によっては米粒のような小さな文字で表示されてしまうこともあります。せっかく年配の方々にも好まれる縦書きにしたというのに、文字が小さくてはかえって読みづらくなってしまいます。これでは文字を綺麗にした意味がありません。

パソコンの画面上で綺麗な文字を「見せる」のならば、「大きな文字」にしなければならないのです。(しかも、文字が小さいとバカになります。)せめて、閲覧者が自由にサイズを変更できるようにしておかなければなりません。

その点では、まだ Ver.1 のほうがましでした。Ver.1 なら IE の設定で文字のサイズは自由に変えることができたのです。その代わり文字は「MS 明朝」などのフォントが指定されていて汚かったわけですが、フォントの指定方法を工夫すれば Ver.1 でも綺麗な文字で表示させることはできたはずです。現に、アポロ漫録では「美しい文字で読みたい!」という記事でその方法について解説して対処しています。

美しい文字で縦書きを」ということを突き詰めていった結果が、この Ver.2 のフラッシュなのだと思いますが、それによって失ったものはあまりにも多いと思います。

このようなものが「縦書きブログ」として提供され続けていることで、世間ではますます「縦書き」に対するマイナスのイメージが強まってしまうような気がします。

厳しい言い方になってしまいますが、縦書きの普及を願う者としては、はっきり言ってコンテンツ・ファームさんの商品は「迷惑極まりない」のです。

コンテンツ・ファームさんには、この過ちに早く気づいてもらいたいですね。利用者や閲覧者の立場になって、本当に使いやすいブログ、読みやすいブログを開発する努力をしてもらいたいと思います。

Ver.2 のようなフラッシュでも、きちんと作ればスクロールもスムーズにできるでしょうし、キーボードで操作できるようにもなるでしょう。文字の大きさだって変えられるようになるはずです。本気で開発すれば実現できないことではないのです。

単に「美しい文字で縦書きを」ということだけであれば紙のメディアで十分なのです。これをあえて「ウェブ」というメディアでやろうとするならば、そのために最適化された商品を提供しなければ何の価値もありません。

ところで、Ver.1 の波打つスクロールについてですが、ここをクリックしてページを開くとスムーズになります。ページは新しいウィンドウや新しいタブで開かず、必ずこのウィンドウで開いてください。なぜスムーズになるかというと、ここから開くページはアポロ漫録のスムーズ スクロールの設定を引き継ぐからです。ちょっとした魔法ですね。この魔法は、私が発見した独自のものです。

この魔法の技術を無断で盗むのは勝手ですが、コンテンツ・ファームさんも企業としてのプライドがあるのなら、私からこの技術を高額で買い取ってでも、より良い物を作ろうとする努力をするべきではないでしょうか?

 

© 2008 アポロのタロット占い

 

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3 Responses to “縦書きブログ”

  1. アポロ Says:

    フラッシュで表示される記事はブラウザの検索機能でページ内検索ができないというのも問題。
    その点では、PDFをプラグインでページ内に表示させた方がよっぽどまし。
    PDFなら検索機能とかも付いているので問題はほとんど解決できる。

  2. アポロ Says:

    さらに追記
    「縦書きブログ Ver.2」では文字にアンチエイリアシングがかかっていますが、小さい文字ではぼやけて見えてしまってあまり綺麗ではありません。また、視力の悪い人や視覚障害者の人の中には、アンチエイリアシングを無効にして読みたいという場合もありますが、現在は無効にすることはできません。
     
    表示されるフォントについても、製作者が意図したフォントで表示されることも重要ですが、それと同時に、閲覧者が自分の好みのフォントで表示できるようにすることも重要です。IE などの通常のブラウザにはこの機能がありますが、フラッシュで表示される文字は変更できません。
     
    このようにアクセシビリティやユーザビリティに配慮のないフラッシュのコンテンツは、これからの時代のウェブコンテンツとしてはふさわしくないといえるでしょう。フラッシュでもきちんと作られたものであれば、アクセシビリティやユーザビリティはある程度改善できます。フラッシュだから悪いというわけではなく、配慮のないフラッシュを作ることが悪いのです。
     
    素人の仕事ではないのですから、一企業がプロとしてやるのなら、もっとしっかりとしたものを作ってもらいたいものです。

  3. アポロ Says:

    記事を修正するとわかりにくいのでコメントにて追記
    コンテンツ・ファームさんの「縦書きブログ Ver.2」には他にもまだまだたくさんの問題点があります。
     
    まず、「印刷」の問題。アポロ漫録でも縦書きの記事の印刷に問題があることはわかっていましたが、幸い Windows Live Spaces の印刷機能で印刷が可能であったので、この問題は解決しています。また、SkyDrive や docune などを利用してPDF形式の文書やワープロ文書を配布することで縦書きのまま印刷することも可能になっています。「縦書きブログ Ver.2」でもこのような印刷に関する配慮をしておくべきでしょう。
     
    また、現在はパソコンでの閲覧だけでなく、携帯電話からの閲覧者もどんどん増えています。携帯電話でも閲覧できるようにしておく必要はあるでしょう。これについても Windows Live Spaces では対応済みです。
     
    そして、これは最も重要なポイントだと思うのですが、「縦書きブログ Ver.2」はブラウザにフラッシュのプラグインがない場合には表示ができないということ。試しに、IE をアドオン無しの状態で起動して「縦書きブログ Ver.2」を開いてみると、記事の内容は一切表示されませんでした。フラッシュがなくても記事が読めるようにしておかなければだめです。
    ただ、Lynx というテキストブラウザで表示した場合には記事の内容もちゃんと表示されました。記事の中で設定されているハイパーリンクなども有効だったので、この点は評価できます。このような表示を IE や Firefox などでも可能にしておくことが重要です。
     
    プラグインについては、フラッシュ以外にも同様のものにマイクロソフトの Silverlight というものもあります。Silverlight はクロスブラウザ、クロスプラットフォームをうたっており、今後はフラッシュよりも Silverlight のほうが普及していく可能性も十分あります。
    いずれにしても、プラグインを使用するということは、このように技術の進歩によって新しいものが出てきたり、古いものが使えなくなったりするということを意味するわけです。ウェブにおける記録(ログ)であるブログの記事そのものにプラグインを使用するというのは好ましいことではありません。
    あくまで基本は「テキスト」であって、それをおぎなう補助的なコンテンツとしてプラグインを使うというのが本来のウェブサイトのあり方です。
     
    個人が実験的にやるのならこれらの問題があっても仕方のないことですが、一企業が商品として提供するようなものであるのなら、こういった、個人ではなかなかできないような部分をしっかりと考えて作るべきです。
    このような中途半端な状態では公開すべきではありません。しかも、このような状態であるにもかかわらず、新聞広告などで大々的に宣伝しているようですが、はっきり言って時期尚早です。宣伝するなら、もっとまともなものを作ってからにしてください。それが、企業としての最低限の責務でしょう。


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