Apollo Manroku

2010年以前に書いた記事の過去ログ

静かに月琴を奏でてみる 2009年3月30日

Filed under: Second Life — アポロ @ 21:40

セカンドライフ内で作られた装着型のアイテムに「Touch Hip」というものがあります。これを装着しているときにお尻をクリックされると色っぽい女性のうめき声と共にアバターが崩れ落ち、へたり込んでしまうのです。単なるジョーク・アイテムにすぎないのですが、そのあまりにおバカなアクションが受けて、渋谷海浜公園でもそれを付けて歩くことが流行っています。誰もが挨拶代わりにお尻をクリックしているので、頻繁に「アァ~ン」という下品な声が公園内に響いています。

忘れたころにたまにふざけてみる程度ならいいでしょう。こういった笑えるアイテムは嫌いではありません。しかし、それもあまりにも頻繁になってくると気分が悪くなってきます。公園の雰囲気も下品になってしまって、とても居心地のいい場所とは言えなくなってしまいます。ここにいる人たちはみな大人なのですから、少しは限度というものをわきまえてもらえたらと思うのですが……。

私は、公園のベンチに座って月琴を奏でます。

「アポロさん、それ音が出るの?」

私の月琴を見て誰かが聞きました。

「ええ、小さな音ですが、綺麗な音楽が聞こえますよ。」

私の月琴はアルファさんとの縁で手に入れたもので、弦楽器の美しい音色が演奏されるようになっています。私は、この月琴を演奏しながら、少し皮肉を込めて言ってしまいました。

Touch Hip のような下品なものはあまり好きではないんですよねぇ。たまにふざけて遊ぶ程度ならいいのですが、あまりにも頻繁だとどうも……。だから、私は綺麗な音の出る月琴を静かに弾くことにします。この公園も、もう少し上品な場所になってくれるといいのですが。」

渋谷海浜公園には毎日たくさんの人が集まります。常連の仲間たちが何人かいる中に、古くからのセカンドライフ・ユーザーが立ち寄ることもあれば、新規のユーザーも度々訪れます。ここにいれば、セカンドライフの世界が衰退しつつあるなどとはとても思えません。ここは我々の、現実世界の日常の一部にすぎず、「セカンドライフ」という仮想世界として隔離されている場所などではないのです。

私が最初にこの渋谷海浜公園を訪れたころは、そこに集まる人たちの会話も落ち着いていて、割と大人な雰囲気がありました。そんな雰囲気にほれ込んでここに居座ることにしたのです。しばらくはとても居心地のいい場所でした。

しかし、最近はここの様子も変わってきました。すこし話せば駄洒落や下品なエロトークに走りがちで、何の脈絡もなく頻繁に耳障りなサウンド付きのジェスチャーを連発する者もいます。仲間内でそうやって馬鹿話をするのが楽しいのはわかりますが、最近はそんな馬鹿話ばかりでうんざりしてきました。

そもそも私は、そういう騒がしい雰囲気が嫌いで他所の集まりを避けてさまよっているうちに、ここ渋谷海浜公園にたどり着いたのです。ようやく見つけたオアシスのような場所だったのですが、今ではここも他所と変わらぬ下品なだけの場所に変わりつつあります。

セカンドライフをやっている人間の誰もが紳士的なわけではありません。渋谷海浜公園のように集まる人が多ければ、それだけいろんな人が集まります。結果的にこういう騒がしい場所になってしまうのも仕方のないことです。

そういう私自身も周囲に感化され、最近はここで羽目をはずして馬鹿騒ぎしてしまうことがたびたびありました。少し自分を戒めて、自粛しなければならないと反省しています。

ただ、このままここが馬鹿騒ぎするだけの場所に変わっていってしまうのなら、私はここを旅立つことになるかもしれません。楽しくやっている彼らの気分を害してまで、ここの雰囲気を無理にでも変えようなどとは思いません。私はたまたまこの公園に立ち寄り、居座っているだけの風来坊に過ぎないのですから。

 

© 2009 アポロのタロット占い

 

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