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占い師は霊感や千里眼で相談者が言おうとしていることを素早く察することができると思われがちですが、私はあえてそういった能力に頼らず、時間をかけて何度も確認しながら、しっかりと話を聞くようにしています。
まるで精神分析や取り調べのようだと嫌われることもありますが、こちらの勝手な憶測で誤解を招き、占いが終わったあとで「そんなつもりではなかった」などと言われるよりはましだと思っています。
きちんと話が理解できたらようやくタロットカードをめくって占いに入るわけですが、その頃にはすでに悩みはほぼ解決していたりします。
相談者の悩みの一番の問題点は、相談者自身が悩みを理解していないことです。物分かりの悪い私にも理解できるように噛み砕いて話しているうちに、相談者は自分でも気づいていなかった様々な事柄に気づくことになるでしょう。
自分で気づくことはよいことです。占い師が偉そうにああだこうだと押し付けがましく説教したところで問題はたいして解決しません。
相談者が自ら答えを見いだしかけたら、あとはそれをそっと後押ししてあげる。その程度の占いで十分です。占い結果は「占い」という一連のサービスのごく一部、おまけみたいなものですね。
私が「鑑定」という言葉を好まず、あくまで「占い」にこだわるのは、占いとは占い(鑑定)結果さえあればよいというわけではなく、相談者との対話(カウンセリング)も含む一連の流れを大切にしたいからです。
とりあえず今すぐお手軽に結果だけ知ることができればいいというような人には、私の占いはたいして役に立たないかもしれません。